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大日本帝国は、何世紀にもわたってすこしずつ頽廃と崩壊をつづけていた。だがその事実を理解している数人の人間もまたここにいた。帝国の滅亡を回避するだけでなく、さらにそれを第一銀河帝国へと発展させるために必要な学問 「心理歴史学」 を完成させるため、我々は日夜文化と人間への探求を進めるのだ!!
Posted by - 2024.04.27,Sat
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Posted by watanavader - 2007.08.18,Sat
2007年度「トランスフォーマー Transformers」(145min)

中盤、正体を見せたバンブルビーがカマロに戻って、戸惑うサムにドアを開くシーンは本当にイイと思った。ここしばらく感じてなかった感情が呼び起こされましたよ。懐かしい冒険へのワクワク感が確かにあそこにはあった。

「乗れって事かしら?」「・・・50年後に後悔したくないだろ?」


まず私が初代アニメの頃からのファンで、初代アニメの劇場版は今も変わらず傑作な私ですので、もう全然平均的な視点で鑑賞してない事をここにお断りいたします。

さて無事に公開封切り8月4日土曜日に無事鑑賞いたしました。
いきなり日本の配給がひた隠し続けていた「善のロボット」という要素が上映前のおもちゃCMで台無しに。「宇宙戦争みたいな映画だよネっ!」とデートで軽い気持ちで観にきていたカップルに冷や水をブッカけるパンクな出だしです。座席に座らせればもうこっちのものよ!という大人の無神経さをボクは心底憎みますが、映画館の隣にあるトイザらスでは結構主人公クラスのTOYが売り切れてた事を見ると効果はあったのかもしれません。

まず冒頭パラマウント、ドリームワークスのSEがSF音になってて嫌がおうにも興奮。こいつヤル気満々だ!速攻のブラックアウトによるカタール襲撃シークエンスに早くも心はトップギア!しかもTF音にオリジナルのギゴガガが!主人公サムのほのぼのキャンパスライフを絡めながらも、米軍と悪(言っちゃった!)のTFとの戦闘が続く。米軍が逃げ込む村があっという間に戦場になるのは、これは後のTF同士の戦闘が地球に飛び火してきた事の隠喩である事は間違いないだろう(てきとう)
村での戦闘は本作中でもかなりの素晴らしさ。ここで相手になるTFは劇中登場する中でも一番弱いクラスだが、たかがコイツ程度に世界最強である米軍がその持てる“システム”を駆使して対抗する様が素晴らしい。なんと米軍は携帯電話で支援要請を受け付ける事も可能なのだ!どこからかかって来たかもわからん電話をペンタゴンが受け付け、カタールの援軍を送る。ここで関心したのはまず送るのは無人偵察機である。中継のAWACSも忘れない。偵察機が送る敵の姿の動画をペンタゴンで国防長官がリアルタイムに確認。そしてタンクバスター2機が飛び立つのだ。現地ではレーザー照準で爆撃位置の情報をどんどん送りつけ航空機による爆撃を確実なものとする。Aー10のバルカン砲とミサイルを受け付けても敵が怯まないやいなや、AC-130スプーキーの105ミリに攻撃を切り替える。この対応力と物量にクラクラします!さすがどの国よりも10倍の軍事費をブッコんでる米軍は違うぜ!しかもこの攻撃にも結局TFは倒せないのだ!最高!
まあいかに米軍と言えど実際には無理ありすぎな描写なんだろうけど、んな事は映画である事には何も関係がない。肝心なのは“なんかリアルっぽい”と感じるかどうかだ。ココで言うリアルは現実的に正確か?という事ではモチロンなく、「ガンダムってリアルだよなー」とのたまう時のリアルである。たとえくだらないロボットバトルのお話でもその気にさせてくれる描写をこの映画は疎かにしませんよ~というマイケル・ベイからの保障をこの時僕は約束された訳です。そして映画はまだ4分の1進んだだけ。この先に何の不安があるというのか!?いやない!

やがてついにお待ちかねのサイバトロン(オートボット)集結。もうここまでの流れは神々しささえ感じます。夢に見続けて来た映像が今目の前に映し出されている様に感動。総司令官かっこいいよ!総司令官!1カットで車からTFする映像には何の違和感もないのが本当に凄いですね。もう作れない映像ってないんだなー。

早くもオーラスばりの絶頂を迎えている私を心配してか、ここから割かしクドい金のかかった大型コントが延々続きます。いや面白いと思うけどさ、なんでこんなに尺を使う!?他にもっと語るべき事があるんじゃないか!?うんありがとうちょっと冷静になれましたよ。
どうもマイケル・ベイはこの物語を出来るだけ普通の映画に撮ろうとしているように思われる。これは本当に成功していて、見終わった後の感覚は確かにいつものマイケル・ベイ印なのだ。本作には「宇宙戦争」のような歪さはほとんどないと言える。ロボットバトルものを題材に採りながらこれは驚くべき事だ。ロボットに振り過ぎないよう、同じくらい、いやそれ以上に無理やりにでも人間によるドラマパートを作ろうとしているように思われる。よく考えると暗号解読のブロンドヒロイン周りの話なんて全然いらないし。案の定最後とか全然出てこないし。(小説ではデブと上手くいく本当にどうでもいいエピローグあり。)兵隊のレノックスにしたって、先の戦闘で死んだ仲間の遺言パートとか予告ではあったシーンまでカットされてるしなー。てゆうか割と繋がってないというか消えたシーンがあるようなカットがかなりある気がする。しかもそれが重点的にTF周りを優先的にカットっぽい。思い返すとかなりの対決がよくわかんない内に終わってたり、途中でどっか行ってしまうTFが続出です。軍医のラチェットなんか呼んでも来てくれないんだぜ!?
つまりマイケル的には「ロボット好きじゃないやつも楽しめないといけないだろ?」って事なんだろう。そういう意味でこの恐ろしくロングレンジな作品が一般的な人気もそこそこで僕のようなニッチな人間も(一応)満足してるのを鑑みれば上手い事やった作品と言うのにやぶさかではない。実際コンボイやサイバトロンのゆるい感じとかはまさにオリジナルのアニメ通りな訳だしな。でも正直TFの人間臭さや個性的なところは欲しかったところ。特にデストロン勢。全然喋らないやつとかいるんだもんなー。

まあ目出度い事に続編も決まったらしいし、次はもうTFメインで行こうよ!人間なんか全然出なくてもいいからさ。あ、マイケル・ベイも無理に監督しなくったっていいんだぜ!スピルバーグがやってくれればいいんだから。それかキャメロンでもいいかなー。


君が物を落とした時に拾ってくれる人間、それがシア・ラブーフさ!
                                         by スピルバーグ

★★★★(1コおまけで)
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基本Posted by watanavaderで、Littが発言する場合には“Litt wrote:”とことわりを入れる体裁をとっています。日夜文明の崩壊を回避する為、心理歴史学を駆使して世界を影から支えております。
(注意・心理歴史学はSF小説「ファウンデーション」に登場する学問です)
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